脳出血・くも膜下出血は日中の活動中、脳梗塞は就寝中に発症しやすい

何らかの原因によって脳血管が破綻し突然に言語、運動、感覚などに障害が起きる脳卒中は、脳血管が破れて出血する脳出血やくも膜下出血、血管が詰まって起こる脳梗塞の3つに分類されます。

出血性発作である脳出血やくも膜下出血は、日中の活動中に発症しやすい傾向にあり、頭痛や嘔吐を伴い、時間の経過とともに症状は悪化していきます。一方、脳梗塞は就寝中に発作がおき、朝起床してみると手足の動きがいつもと違うことで気付くということが少なくありません。

発作時の活動状況を見てみると、脳梗塞は睡眠また起床時、脳出血では車の運転時、飲酒時、くも膜下出血はトイレでいきんでいる時、セックスをしているとき、スポーツをしているときなどが比較的多いとされています。いずれも早急に病院へ搬送して、神経内科もしくは脳神経外科の専門医の診断を受け、適切な治療を開始する必要があります。

脳卒中で搬送された患者さんを診る医師は、発作がどのような状況で起こったのかという情報に基づいて診断と治療を行います。何時何分に突然、経験したことのないような頭痛がやってきて、手足が動かなくなったりならくも膜下出血や脳出血が疑われますし、1ヶ月くらい前から期になり始めた頭痛が徐々に酷くなり、手足の動きも鈍くなってきたなら脳腫瘍や慢性硬膜下血腫といったような徐々に進行する病気が疑われます。

救急医療の現場では、ごく短時間のうちに基本的な情報を収集する必要があるため、発作がいつどのような活動をしている時に起きたのかを本人もしくは付き添いの家族が正しく伝える必要があります。また脳卒中の危険因子である高血圧や糖尿病などの持病はないか、服用している薬、薬剤アレルギーの有無なども大切な情報です。

救急患者が脳卒中ケアユニット(SCU)に搬送された時、医師はひと目で重症度を判断します。最も深刻な状態は心配呈し、すなわち心臓が止まり、血圧ゼロ、自発呼吸なしの状態で、一刻の猶予もありません。この場合は心配蘇生術が行われます。中等症も、脳卒中の患者さんは、意識障害があることが多いので、特別な配慮が必要となります。

救急の処置が施された後、CTやMRIによる検査を行い、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血のどれに該当するかを判断します。脳出血はCT検査で確実に診断がつき、くも膜下出血もCTでほぼ正確な診断が可能です。

脳梗塞は、発症24時間以内は病巣が現れないため、CTで脳出血でないことがわれば、MRIによる検査を行います。脳梗塞と診断された場合、必要に応じて、超音波検査で動脈硬化の程度や脳の血流の状態などを調べることもあります。